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新漫画・ガスの話 別冊 「マスク・フィルターの科学」L

空気中の重い粒子は、空気の流れに完全に乗るのではなく少し落下します。「重力の効果」も粒子の捕捉に関わります。
さえぎり効果、慣性効果、重力効果は、それぞれが合わさって、主に大きな粒子、重い粒子が捕捉されます。
一方、非常に小さく、軽い粒子は「ブラウン運動」によって繊維に捕まり易くなります。ウィルスのように小さな粒子でもガス分子に比べると直径が500倍くらい大きくなります。それでもとてつもなく多くのガス分子がぶつかることによって、微粒子はランダムウォークで動き回ります。動く範囲は微粒子の大きさの数百倍以上の距離にもなり繊維にぶつかる確率は格段に大きくなります。小さければ小さいほどマスクに捕らえられ易くなるのは、このブラウン運動によるものです。
ブラウン運動は、中学の理科で習うものですが、インフルエンザや新型コロナのようなウィルス感染症の拡大防止にマスクがどのように役立っているのかは教科書にはあまり書かれていないようです。