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新・漫画ガスの話 66

作成日2020/11/01 更新日2022/04/08 コメント2023/07/18

Fガスの科学/原子・分子の話 アボガドロ定数

とてつもなく多い、原子・分子の数。コップ1杯の水分子の数は、ひとりの人間の細胞の数(37兆個)の百万倍の百万倍。原子・分子の世界は、ものすごく大きな数の世界です。
どんなに純粋なガスも99.9999%とずっと9を24個並べて、不純物の分子が1個もない状態はあり得ません。純度100%ということを確かめる方法はもありません。アボガドロ定数の物質の世界では、100%なんて簡単に言ってはいけません。

放射性物質の量を表す単位としてその物質が持つ放射能(放射する能力)をベクレルで表しますが、これは毎秒1個の原子核が壊変するという量です。したがって何兆ベクレルとか何京ベクレルといった大きな数字をよく見かけることになります。それは、この分子の数の基本であるアボガドロ定数がとてつもなく大きな数なのでそういう「大きな数」になってしまうということです。私たちの周りにはそれこそ無数の分子・原子があります。たった一モルの量、酸素分子で言えば32グラムの物質もひとつずつ数えるとものすごい数であるということを教えてくれるのがアボガドロ定数です。