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別冊 「マスク・フィルターの科学」J

マスクに使用されるフィルターはガーゼか不織布です。
不織布マスクは、材料のポリプロピレンが水分や紫外線によって劣化するため再利用ができませんが、ウィルスや細菌の捕捉能力が高いため衛生面からも使い捨てが原則です。
ガーゼは洗うことができるので再利用が可能ですが、不織布の方が微粒子の捕捉性能が高いため、医療用として使用され、家庭用はガーゼが主流でした。しかし、花粉症が流行るようになってからは、家庭用のマスクにも医療用と同じ不織布が使用されるようになり、現在は市販の家庭用マスクの9割くらいが不織布マスクになっています。
不織布マスクのフィルターは呼吸を大きく妨げない程度の隙間が空いています(それでも息苦しさはあります)。空気が不織布の繊維の間を流れる時、含まれているゴミ、ホコリ、花粉、細菌、ウィルスなどは空気の流れに乗って通過しようとします。隙間は花粉などよりも大きいため、簡単に考えると細菌やウィルスは全部通過してしまうと勘違いしそうです。しかし、空気中の微粒子は完全に空気の流れと同じ運動をするのではなく、繊維にぶつかり吸着されるようにして除去されます。